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2006年12月 2日 (土)

ハリウッド並

沖田修一がギャラを持ってきた。

「このすばらしきせかい」という映画がこないだ公開になった監督の沖田修一と、この秋、とある撮影のバイトをした。

それは大正琴の演奏会の撮影で、沖田とぼくで2台のカメラを回した。

1000人は入ろうかという巨大なホールで行われたその演奏会で、大正琴を演奏するおばさんたちのアップを嬉々として撮影する沖田の横で、ぼくはステージ全体を写す引きのカメラを担当した。

カメラを回しながら、沖田はニヤけたり噴き出したりしている。

おばさんのおもしろいアップが撮れたらしい。

ぼくのカメラは引きの画なので、あんまり面白くない。

悔しいからぼくも少しだけズームで寄ってみた。

派手な衣裳に身を包んだおばさんたちが、身体を揺らしながら、七色の照明の中で必死になって大正琴を演奏している。目を閉じている人もいる。

こんなおもしろい画を独り占めして、ずるいじゃないか沖ちゃん……。

こころの中でそう思っているうちに、拍手が鳴って演奏が終わった。

沖田修一がギャラを持ってきた。

大正琴の撮影のギャラのはずなのに、封筒の裏には「脚本料 5億」と書いてあった。

ハリウッド並じゃないか!

差し出した沖田修一は笑っている。

「シャマランなら、当然の如く受け取るぜ」

その目がそう言っていた。

ぼくも当然の如く受け取ることにした。

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