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2006年12月 9日 (土)

いまおかさんのこと

「おじさん天国」の脚本がまだ出来上がる前。
いまおかさんに何冊かの本を貸していただいた。
「アオリイカ スーパーテクニック」
たしかそんなようなタイトルのDVD付きの本が一冊あったけれど、それ以外は映画の中身とは直接関係ないものばかりで、その中に村上もとかの短編集があった。
その短編集に入っている「99夏あたし15歳」という話はいい話で、帰りの電車の中でぼくは読みながら泣いた。
いまおかさんは、当たり前の話だけど、ぼくなんかよりもたくさんの台本を書いて来られた。その全てを読んだり見たりしたわけではないけれど、たくさんの台本を書いてきたということは、その数だけ喜んだり落ち込んだりしてきたのだろうと、台本を書くぼくは信じることができる。
いまおかさんに会うと緊張する。
それは、この秋に友達の沖田修一が監督した映画「このすばらしきせかい」のトークショーでいまおかさんに会ったときに、初めて言葉にして思った。
年上だとか、監督だからだとか、未だに台本が上がらないからだとか、いろいろ理由はつけられるけれど、たぶんどの理由もいい訳みたいなもので、緊張するものは緊張する。威圧感はないけれど、むしろ話をしているときはホッとしている時もあるのだけれど、ホッとしながらも緊張している。
ぼくから見たいまおかさんはそういうひとだ。
「アオリイカ スーパーテクニック」に付いていた付録のDVDは、まるで待ちきれなかったかのように荒々しく袋のミシン目が破り開けられていた。
そして後日、西伊豆へのロケハンに同行したとき、強風の中わずかな時間でイカを釣ろうとするいまおかさんの姿をぼくは忘れない。
その姿は、恐ろしいほどに近寄りがたかった。

いよいよ本日より「おじさん天国」公開です。
イカとか地獄とかおじさんとかセックスとかばっかりで、泣きどころなんてひとつもない映画ですが、観ている間はちゃんと我を忘れるかわいい映画です。
お時間のある方、どうぞ劇場までお越しください。
お待ちしております。

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