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2006年11月12日 (日)

拝啓 田山力哉様

池袋に映画を見にゆく。

なぜか、この時期に「パイレーツ・オブ・カリビアン デットマンズ・チェスト」。

かつて、田山力哉という映画評論家がいて、洋画タイトルのカタカナ訳にしつこいくらいに怒っていたのを思い出す。

田山力哉の本「さようなら映画 また近いうちに」は我家の本棚の真ん中にあって、折に触れ手に取る大事な本だ。読むたびになんだか気合が入る。

田山力哉がキネ旬に連載を書いていた頃、日本映画にはあんまりお客さんが入っていなかった。田山力哉は文章の中でいろんな映画にほとんど怒っていて、僕はそれを読みながら、映画界には怖い人がいる。おいそれと映画を作ってはいけない、と思った。そしてもし作ることができたら、田山力哉には誉めてもらいたいと思った。

1997年に僕が東京に出てきた春、田山力哉は死んでしまった。

東白楽の友達のアパートで偶然目にしたスポーツ報知の記事で知った。

そして10年くらいの時間が流れて、ぼくはピンク映画の台本を書かせてもらっている。

時に、誰に向けて書いているのか分からなくなる時がある。

監督の顔とか、監督の顔とか、いろんな人の顔を思い出すけれど、写真で見ただけの田山力哉の顔を思い出すことはたぶん無い。でも、台本を書いている途中で嫌になって寝転んだ畳の上から目に入る本棚には、「田山力哉」の名前があって、おれが「あ、田山力哉だ…」と意識しなくても、それは絶対に見えている。

だからなんなんだ。

そんなことは知ったこっちゃない。

「パイレーツ・オブ・カリビアン」なんて、みんなほんとに面白いと思っているのだろうか。2時間半もあって途中で飽きなかったんだろうか。「おじさん天国」は64分で地獄にも行けるし、キーラ・ナイトレイよりもかわいい子がたくさん出てきます。

12月9日よりポレポレ東中野にてレイトショーです。

田山力哉様、お時間ありましたら是非見に来てください。

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