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2006年11月11日 (土)

「アナコンダ」はすごい。

「おじさん天国」の1稿目か2稿目のころ。
おじさん・たかしが山で道に迷ってさまよう場面を書いた。
文明人が、自然の中であたふたするのはおもしろい。

「アナコンダ」が好きでよく見る。「2」も見た。
「アナコンダ」も自然の中であたふたする映画だ。
でも「アナコンダ」のすごいところは、主役がいないところで、ジェニファー・ロペスが主人公かと思いきや、逃げ惑うだけで、あとはアナコンダと悪役のジョン・ボイトが暴れまわる。一同はアナコンダから逃げているはずなのに、途中からジョン・ボイトのほうが、手がつけられなくなって、だんだん映画が『アナコンダVSジョン・ボイトと周りのみんな』になってゆく。一番すごいところは、そんなジョン・ボイトが、アナコンダに喰われる場面で、カメラはなんとアナコンダの腹の中から丸呑みされるジョン・ボイトを捉えるのだ。「アナコンダ2」では、暗い目をしたトム・クルーズみたいな役者が悪役を演じていたが、やっぱりジョン・ボイトには届かなかった。でも面白かった。「2」には毒グモがたくさん出てくる。
電車に乗って席につくと、前の7人がけの席に並んだ見知らぬ人々の顔をジッと見ながら、僕は「アナコンダ」のキャスティングをする。ジョン・ボイトほどの逸材に出逢うことはまずないが、それでも、スーツを着たサラリーマンがアナコンダにおびえたり、99ショップの袋を下げたおばさんがアナコンダに喰われたり、ベビーカーを押した若いお母さんがアナコンダに対峙したりする姿を想像すると、電車の中で笑ったり涙ぐんだりする時もある。

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