Pinky Tusker 参上!
トークイベント2回目のこの日は、来年3月公開の『ちゃんこ』の監督であり、女池監督の師匠・サトウトシキ監督と、『ちゃんこ』にも出演している俳優の柄本佑さん、そして女池監督の仲人でもあるという評論家で詩人の福間健二さんを迎えて行われました。その時の模様をレポートします。
福間健二(以下「福」) 今日はちょうど女池監督の結婚記念日で10周年という話で、あの時はトシキ監督の『アタシはジュース』の撮影中で。花婿がなかなか到着しない、大変な結婚式だった…。それでデビューは…。
女池充(以下「女」) ちょうど『アタシはジュース』の編集をしている時に、ある人から連絡を頂いてVシネの監督をしないかと。翌年、ピンク映画も撮って。
福 それから8年ぐらいか。女池監督の作品はどれもバラエティにとんでいるとしか言いようがない。特に映画として2本目の『まるで再出発』では本当にびっくりして。その後も、次の作品が違う角度から出てくるなんとも掴みようのない監督で。
サトウトシキ(以下「サ」) 女池には助監督をいっぱいしてもらって、何の因果か師匠ということで(今日は呼ばれたが)、こんな2本も連続で上映されるんだから、これからだと思っていたいなというところです。
福 ピンク映画というジャンルでサトウトシキ監督や瀬々敬久監督ら四天王が出てきた時も驚いたが、若松(孝ニ)さんや向井(寛)さんの時代からずっと続いてきて、今の人にもアピールするものになっているんだからすごい。
柄本佑(以下「佑」) 元々は藤田敏八監督の『ダブルベッド』が、とても好きで。それから最初、うちの姉貴(柄本かのこさん)から「ピンク映画が、今、面白い」という噂を聞いて。池島ゆたか監督のオールナイトに行ってきただの、文芸座のピンク大賞がものすごいだとか。それで観るようになったら、どの作品を観ても、監督の個性とかホン(脚本)を書いた人の個性というか作家性があって、観始めた頃は何を見ても面白かったですね。それで女池監督の作品は、初めて観たのが『ビタースイート(濃厚不倫 とられた女)』ですごく面白くて。うちの親父が『BOOTLEG FILM=海賊版』に出ていて、(女池監督が)助監督をされていたので噂は聞いていて。それで映画を観た帰りにTSUTAYAに行ったら女池監督コーナーがあって、『まるで再出発』と『スワッピングナイト』『ぶ~やん』を借りて、特に『スワッピングナイト』がものすごくエロくて良かったです。
福 本当に18才にアピールする映画になってるってことは嬉しいですよね。女池って僕よりも20才年下なんだよね、そのまた20才ぐらい下に受けているというのは嬉しい。『花井さちこの華麗な生涯』もおとといの「Daily Yomiuri」でアーロン・ジェローが書いていて。政治的主題でもブッシュはいけない人だとか、北朝鮮が悪い国だとかではなく、この世界の掴みようのなさを、女池監督は表現していると。
佑 『花井さちこ~』は『ビタースイート』より、女池監督らしいと思いました。「映画芸術」で連載していたNYレポートの文体そのままの映画だなと思ったのを覚えています。あと、僕、久保新ニさんのものすごいファンで。『未亡人下宿』が大好きで。それで(ブッシュ大統領が)久保新ニさんの声で、うれしくて。
女 めずらしい18才だ(笑)
佑 本当に楽しかったです。
女 アーロンさんは、イエール大学で教鞭をとられててビデオですけど上映してくれるっていうんで、ブッシュの母校でもあるっていうんで喜び勇んで行ってきたんです。他の映画祭もだけど、向こうの人は本当に楽しんで最初から最後まで観てくれて。でもとってもつまらないコメディを別な日に観にいったら、全く同じような反応だったのでガッカリしましたが…(苦笑)
サ 僕は完全版の方はビデオでしか観てないんですが、短い方(ピンク館で上映されたバージョン)はよくわからなかったのね。中野貴雄さんはわりとベタな脚本を書く方なんで、上手く交わして、なんか見つけようとしてる、そういう感じがしましたね。
| 固定リンク
コメント